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◆ 原色塗料の使い方 ◆


原色塗料とは、それ単色以上に無い色であり、他の色の調合によって
作り出すことのできない基本となる塗料を指します。
逆に、この原色塗料さえあれば、全ての色を作り出すことが可能ということです。
色の三原色を知っている方なら、シアン・マゼンタ・イエローの3すくみはご存知でしょう。
一昔前までは、この原色をホビー用塗料として作り出すことは非常に困難で、
限られたメーカーから希少で高価な商品としてわずかに流通している程度でした。
しかし現在においては、ガイアノーツ、クレオスなどから普通に販売されていて、
手軽に入手できるポピュラーなラインナップとなっています。

さて、この原色塗料、どういう用途で使用するとよいものか??
パッケージには「添加剤」とも表記されていますが、これの意味するところは、
あくまで調合における補助的な役割であるということが分かるかと思います。
もちろん、単体で使用することもあってよいかと思いますが、いささか塗膜が
弱いようなので、その場合はクリアなどと調合して使用するとよいでしょう。

原色である以上、人の肉眼で最も発色しているように見えるのがこの塗料です。
すなわち、これを適量加えることで「発色」の調整ができるわけですね。
原色塗料の入った瓶を光に照らしてみると、半透明であることもわかると思います、
そのため、不透明塗料に加えても、その粒子を覆う形で発色に関与してくれるわけです。
発色だけに限らず、色相に変化を加えたい時にも重宝します。
既に塗り終わっている面に重ねて塗ることで、後の発色・色相の調整も効くでしょう。
当方が提案できる使い方としては、ざっくり以下のようなものが挙げられます。

・別の塗料との調合における発色・色相の調整
・クリアパーツの塗装における発色の補助(注:厚塗りしすぎると不透明感がでる)
・最大の発色が欲しい部分での単体、もしくは原色同士の調合での使用
などです。

基本的には大量に使用する必要はないと思います。
目的とする発色、または色調に適うように適量を加えて扱えばよいでしょう。
かなり覿面に発色してくれるので、扱う量に注意しないと過剰に発色しすぎてしまい
効果としてマイナスに働くこともあるかと思います。
その点だけ注意して使用すれば、これほど重宝する塗料もないでしょう。
ホビーをやられる方であれば、是非1セット手元に置いておきたい塗料であり、
私の仕事にとっても常に主力となる欠かせないものです。



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